柚子胡椒の作り方

秋がない、いつまでも暑いと言われ続けた今年も11月ともなると小原では朝晩底冷えのする寒さがやってきます。
そして寒くなると『仕込みの時期来たな…』と感じるわたくし。
そう、冬から春にかけては干しやら発酵系やら漬け込み系やら保存食づくりや仕込み作業が盛りだくさんになります。

中でも果樹は一度に大量に収穫期を迎えるので保存食づくりにも力が入ります。

特に柚子は、柿やみかんのようにそのまま食べはしないものの、あれこれ仕込みさえすれば調味料にもスイーツにもいろんなところで活躍してくれる万能選手。
これから何回かに渡って柚子レシピを紹介していこうと思います。

まずは定番の柚子胡椒から
本来は9月頃に採る青柚子を使いますが、黄色く熟した実の方が他の使い用途も多く中身まで無駄なく使えるので、うちでは青柚子の柚子胡椒は味見程度、黄柚子になってから作る柚子胡椒をたくさん作ってストックしています。

柚子胡椒の作り方

材料

・柚子   ーーー10個(皮のみ100g)
・青唐辛子 ーーー10g
・塩    ーーー10g

作り方

柚子はきれいに洗います。
次に皮の部分のみ使うのですが、ここがちょっとうちのこだわり。

チーズ用のおろし金と100均のおろし金を用意。

ワタまでおろさないように皮の黄色の部分だけおろしていくのですが、チーズ用の金属のおろし金のほうが実を削る感じでサクサクとおろせて、仕上がりもふんわりとした感じ。

ただ、これだけだと仕上がりがちょっとパサッとして水分が足りないように感じることがあります。
果汁を足すレシピもありますが、あまり水分を足して保存性を悪くしたくない。
そこで登場する安いプラスチックのおろし金。

これでおろすと削ってるというよりすりつぶしてるような感じで水分多め。
全部をこれでやるとベチャベチャの柚子胡椒になってしまいますが、様子を見ながら今回は金属で8個、プラスチックので2個をおろして合わせました。

次に青唐辛子。唐辛子によって辛さも違うので配分は参考までに、お好みで調整するといいですが、柚子多め唐辛子少なめのほうがたっぷり使えるので柚子の香りがしっかり感じられていいかなと思います。

以前ハバネロを栽培していたときにハバネロ柚子胡椒を作ったことがあるのですが、なにせ耳かき一杯でも火を吹きそうな、柚子の香りなんて全く感じられない激辛調味料を作ってしまったことがあります…
その時の教訓から唐辛子は辛味の優しいものか量を少なめにすることを心がけています。

ちなみに韓国唐辛子は辛さが少ない種類なので、キムチにする用に栽培していたものを青唐で収穫してみたのですが…これがまた全っ然辛くない。ししとう?みたいなのができてしまったので流石に使えず、冷凍で保存していた鷹の爪を今回は使いました。なかなか栽培も難しい…

唐辛子は中の種を抜いてできるだけ細かく刻みます。種は辛いからというのもあるのですが、舌触りも悪くなるので抜いたほうが美味しく仕上がります。

刻んだら柚子と合わせます。

そこに塩も合わせてよく混ぜたら完成。清潔な瓶に入れて冷蔵庫保存。
作ってすぐよりも1週間位置いたもののほうが角が取れて熟成感が出るのでより美味しくなります。

刻んだ唐辛子の粗さが気になる場合はすり鉢でするといいです。

ただ、すりつぶしてしまうとやっぱり全体に水っぽい感じになっておろし金を分けた意味もなくなってしまうので私は基本混ぜるだけ派です。

長々と書きましたが材料3つ、混ぜるだけのとても簡単レシピ。
なのに市販のとは全く違って香り高く、辛さの調製も自由にできて何にでもかけたくなる美味しさなので柚子が手に入ったらぜひやってみてください。

今回使わなかった果汁の入った中身部分、これも絶品調味料になりますので捨てないでくださいね。
果汁を使ったレシピはまた次回。